そこでサイレンサー
さて、ようやく本来の目的であるサイレンサーの話を始めようかと思います。
チャンバーの説明にも有りましたが、2サイクルエンジンのパワーアップは充填効率の向上と深い関係が有ります。
良くレーシングマシンのチャンバーに断熱テープを巻いてありますが、あれはチャンバーボディー内に充填されたガスが、外気の影響で急激に温度が低下することを防いでいます。ガスの温度が下がるとチャンバー内の背圧も下がってしまうからです。
私が作ったサイレンサーがなぜパワーアップするのかは、実は充填効率を最初から考えながら設計しているからです。
単純にサイレンサーとは、消音機であってパワーに関係が無さそうですが、再度サイレンサーの構造を考えてみて下さい。
チャンバーテール → サイレンサーパンチング → サイレンサーテール と言う道筋のうち、サイレンサーの構造自体、なんか小さなチャンバーに似ていませんか?
実は、これがパワーを上げるヒントです。でもあくまで、ヒントであって、この効果を得るサイレンサーは簡単には作れません。サイレンサーの取りつけ場所がエキゾーストの最後端と言うことも有り、振動などの様々な影響を考えなくてはならず。試行錯誤の末、現在の製品になりました。
材質・構造・サイズすべてを考慮して作られた、現存する最高のサイレンサーです。
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